まず、20秒の動画を見る

漫画の一場面から、アマトとセツナが話す短いアニメを作った実例です。クオンも登場しますが、台詞はありません。まずは、話す人物が変わるときに、画面がどう切り替わるかを見てください。

実際の生成結果。約20秒。再生すると音声が流れます。

このノートでは、完成した映像だけでなく、渡した資料と指示文も並べます。「詳しく書けば全部その通りになる」のかどうかも、映像と比べてみてください。

漫画だけでなく、人物と声の資料も渡す

参照資料とは、見た目や声を合わせるために渡すお手本のことです。今回の添付画面には、漫画1点、三人の人物資料、音声2点が並んでいます。

実際の参照素材の添付画面。漫画、人物資料3点、音声2点。
  • 漫画:木造の廊下、人物の配置、胸元の金色の光を参照する。
  • 人物資料:アマト、クオン、セツナの顔や衣装を指定する。
  • 音声資料:指示文では、アマトとセツナにそれぞれの参照音声を割り当てる。

三人が登場しても、話すのは二人。指示文にはクオンの「発話なし」も書いています。アマトは身長140cmの少年として指定しています。

20秒を、五つの場面に分ける

カットとは、映像が切り替わるまでのひと続きの部分です。今回の指示では、20秒の中で誰を見せるかを先に分けています。以下は生成前の指定です。

  1. 0〜5秒/アマト:胸元の光を見下ろし、「思い出せない。」と話す。
  2. 5〜9秒/アマト:少し近い顔の画で、「でも……知ってる。」と話す。
  3. 9〜12秒/クオン:無言の反応を見せる。
  4. 12〜18秒/セツナ:「記憶の残滓だ。感覚だけが残っている。」と説明する。
  5. 18〜20秒/三人:廊下の奥行きと胸元の光を見せて終える。

「20秒のアニメ」とだけ頼むのではなく、人物、表情、台詞、時間を対応させた指示になっています。さらに、胸元の小さな光と、遠い壁の金色の輪を別のものとして指定しています。

コピーして使う依頼文

制作時の指定をもとに、読者が使いやすい丁寧な文章に整えました。人物名の内部IDと壊れた括弧も整理しています。

@AMATOなどは人物の参照名、@AMATO_voice_referenceなどは音声の参照名です。文字列だけでこの資料が付くわけではありません。自分の制作に使う場合は、実際に添付した資料との対応を確認してください。

読者向けの依頼文を開く・コピーする
実際の指示を丁寧に整えた依頼文
添付した漫画と人物・音声の参照資料を使って、横長16:9、20秒のシネマティックな2Dアニメを作成してください。漫画の木造の廊下、人物配置、胸元の金色の光を参考にしてください。
字幕、ロゴ、漫画のコマ枠、BGMは入れず、指定した台詞と効果音のみを使用してください。

【人物】
@AMATO は身長140cmの少年です。赤髪、琥珀色の瞳、黒の上着、赤の内側を維持し、顔は @AMATO の参照資料に合わせてください。
@KUON は少年らしい顔立ちで、黒髪、黒い和装、左腰の刀を維持してください。顔は @KUON の参照資料に合わせ、全編を通して台詞は入れないでください。
@SETSUNA は銀白髪、金色の瞳、白い和装、黒い襟と帯を維持し、顔は @SETSUNA の参照資料に合わせてください。

【空間と配置】
前のカットと同じ木造の廊下にしてください。柱、格子壁、低い灯籠、床板の方向を固定してください。
@AMATO は手前左、@KUON はすぐ後方右に配置してください。アマトは前のカットと同じ手で光を握り、胸元に添えてください。
二人が来た方向の遠い突き当たりには、白い壁と縦長の金色の輪を配置してください。その手前に @SETSUNA が立ち、二人を見ている状態にしてください。
全員がその位置に留まるようにし、胸元の小さな光と遠い壁の金色の輪は、別々のものとして維持してください。

【0〜5秒】
@AMATO を斜め正面から胸上で映し、背景に木の柱と低い灯籠を残してください。
胸元の光を見下ろすと、小さな笑みがいったん薄れ、目に考え込むような揺れが出る表情にしてください。
@AMATO_voice_reference の声で「思い出せない。」と話してください。静かに事実を確かめる声にし、顔を伏せすぎず、瞳が見えるようにしてください。

【5〜9秒】
同じ側から、少し近い顔の画に切り替えてください。胸元の金色の光が頬を柔らかく照らし、眉がほどけ、口元に控えめな笑みが戻るようにしてください。
@AMATO_voice_reference の声で「でも……知ってる。」と話してください。「でも」のあとに短い間を置き、懐かしい感覚を確かめるように自然に話してください。泣く演技は入れないでください。

【9〜12秒】
@KUON を胸上で映し、画面左のアマトへ視線を向けてください。
口を閉じたまま目元をわずかに和らげ、小さく息を吐くように肩を下げてください。背景の柱と灯籠は直前の位置関係を維持し、台詞は入れないでください。

【12〜18秒】
遠い壁の前に立つ @SETSUNA だけを腰上で映してください。カメラはアマトたちのいる側からセツナへ向け、背後の白い壁、縦長の金色の輪、左右の灯籠を残してください。
@SETSUNA_voice_reference の声で「記憶の残滓だ。感覚だけが残っている。」と話してください。「残滓」は「ざんし」と読み、一文目のあとに短い間を置いてください。
参照音声の声質を保ち、淡々と静かに説明してください。発話中はセツナの顔を見せ続けてください。

【18〜20秒】
廊下の奥行きと三人の位置が分かる中景にしてください。手前左に胸元の光を抱く @AMATO、そのすぐ右に @KUON、遠い奥の輪の前に @SETSUNA を配置してください。
アマトは微笑みを残して光を見下ろしてください。光は静かに灯り、衣服と床へ淡く反射するようにしてください。
台詞は入れず、自然なまばたきと呼吸、かすかな衣擦れで終えてください。

【全体の注意点】
各台詞は、指定した人物と音声を一対一で対応させてください。発話は一人ずつにし、それぞれのカット内で終えてください。
セツナの台詞は @SETSUNA_voice_reference の声質を維持し、クオンは全編無言にしてください。
手指や足先の接写、人物の瞬間移動、追加の台詞は入れないでください。

台詞・秒数・配置の条件を保ち、依頼文として文章を整えています。掲載動画は制作時の指示文で生成したものです。

制作時の指示文を見る
制作時の記録(タグ整理済み)
16:9、シネマティックな2Dアニメ、20秒。
添付漫画の木造の廊下、人物配置、胸元の金色の光をリファレンスにする。
字幕、ロゴ、漫画のコマ枠なし。BGMなし。台詞と効果音のみ。
@AMATO は赤髪、琥珀色の瞳。黒の上着、赤の内側。顔は @AMATO。身長140cmの少年。
@KUON は黒髪、黒い和装。顔は @KUON。少年らしい顔立ち。刀は左腰。発話なし。
@SETSUNA は銀白髪、金色の瞳、白い和装、黒い襟と帯。顔は @SETSUNA。
【空間と配置】
前のカットと同じ木造の廊下。柱、格子壁、低い灯籠、床板の方向を固定。
@AMATO は手前左、@KUON はすぐ後方右。アマトは光を握った手を胸元に添えている。握る手は前のカットと同じ。
二人が来た方向の遠い突き当たりに白い壁と縦長の金色の輪。その手前に @SETSUNA が立ち、二人を見ている。
全員その位置に留まる。胸元の小さな光と、遠い壁の金色の輪は別々に維持する。
0-5秒:
@AMATO の斜め正面の胸上。背景には木の柱と低い灯籠。
胸元の光を見下ろし、小さな笑みがいったん薄れる。目に考え込むような揺れ。
@AMATO が @AMATO_voice_reference の声で「思い出せない。」と話す。
静かに事実を確かめる声。顔を伏せすぎず、瞳を見せる。
5-9秒:
同じ側から少し近い顔の画へ。胸元の金色が頬を柔らかく照らす。
アマトの眉がほどけ、口元に控えめな笑みが戻る。
@AMATO が @AMATO_voice_reference の声で「でも……知ってる。」と話す。
「でも」のあとに短い間。懐かしい感覚を確かめるように、自然に言う。泣かない。
9-12秒:
@KUON のバストアップ。画面左のアマトへ視線を向ける。
口を閉じたまま、目元がわずかに和らぐ。小さく息を吐くように肩が下がる。
背景の柱と灯籠は直前の位置関係を維持。台詞なし。
12-18秒:
遠い壁の前に立つ @SETSUNA の単独の腰上。カメラはアマトたちのいる側からセツナへ向く。
背後に白い壁と縦長の金色の輪。左右の灯籠を残す。
@SETSUNA が @SETSUNA_voice_reference の声で「記憶の残滓だ。感覚だけが残っている。」と話す。
「残滓」の読みは「ざんし」。一文目のあとに短い間。
参照音声の声質を保ち、淡々と静かに説明する。発話中はセツナの顔を見せ続ける。
18-20秒:
廊下の先から、三人を奥行きで捉える中景。
手前左に胸元の光を抱く @AMATO、すぐ右に @KUON。遠い奥に輪の前の @SETSUNA。
アマトは微笑みを残して光を見下ろす。光が静かに灯り、衣服と床へ淡く反射する。
台詞なし。自然な瞬きと呼吸、かすかな衣擦れで終える。
各台詞は指定した人物と音声を一対一で対応させる。発話は一人ずつ、カット内で終える。
セツナの台詞は @SETSUNA_voice_reference の声質を維持する。クオンは全編無言。
手指・足先の接写なし。人物の瞬間移動なし。追加の台詞なし。

指定と映像の違いを見る

ここからは、記事をまとめる際に生成動画と指示文を照合した観察です。ゆーだ本人の採用判断とは分けて、映っている内容を見ます。指定した要素が見える部分と、違う見せ方になった部分があります。次の三点は、映像を止めながら確認できます。

01 胸元と廊下の奥に、別々の光がある

冒頭ではアマトの手元に小さな金色の光が見え、顔や衣装を照らしています。終盤の引いた画では、胸元の光と、セツナの背後にある縦の光が別々に見えます。「近くの光」と「奥の光」の位置を比べられる部分です。

02 「単独」の指定でも、他の人物が入る

12〜18秒の指定は「セツナの単独の腰上」ですが、実際のその付近の画には、手前にアマトやクオンの一部が入っています。セツナが奥にいることは伝わりますが、単独の画という指定とは違います。誰が中心に見えるかと、誰だけが映るかは、別の確認点です。

03 「輪」が、細い縦の光に見える

遠い壁には「縦長の金色の輪」を指定しています。実際の映像では、セツナの背後は細い縦の発光として見え、輪の内側の空間は読み取りにくくなっています。「金色に光っている」だけで合っているとせず、必要な形まで見比べます。

ここに載せているのは、この1本の結果です。上の違いを直すための追加指示や、修正後の動画は掲載していません。また、声の一致を比べるための元音声はこの記事に収録していません。

自分の映像でも、まず一つ照合する

見直すときは、指示文の「誰を映すか」を一つ選び、対応する秒数で止めてみてください。今回は「セツナ単独」がその例です。映っている人物を数えるだけでも、指定との違いが分かります。

その次に、話す人物、光や小物の位置、前後の画のつながりを確認します。「きれいにできた」で終わらせず、自分が見せたかったものが映っているかまで確かめるための実例です。

カットをつなぐときの確認点は、「AIアニメのカットがつながらないとき、見直す6つのこと」でも整理しています。

読んだ記事を見る